歴史好きな子供と巡る日本100名城の旅 Vol.6【関東】八王子城は登山の覚悟を!

小田原北条家の支城「八王子城」は、急峻な山に築かれた山城です。ほぼ登山となった今回のお城探訪、子どもたち三人と頑張って山登りしてきました!

八王子城を登りきれ!

春休みの北条家のお城巡り、3つ目のお城は八王子城です。
東京から車を走らせ、中央道経由でおおよそ1時間。
今回訪れた八王子城は、完全に「山」でした。
安土城を見学した家臣の進言を参考に、北条氏照が築城したハンパない山城で、本丸にたどり着くには、急峻な山道を登っていくしかありません。

車で駐車場に向かうと、まず最初に見えてくる八王子資料館で、事前準備。
八王子城の地形模型を見ながら、今日登る本丸の位置を確認します。
ちなみに子どもたち、今日のイベントを完全に「登山」と認識しています。三人とも本格的な山登りは初めてなんですが、末っ子は年長さんになったばかりなので、上まで駄々をこねず登りきれるか、今から心配。。。

ついでに備え付けてあった100名城のスタンプも押しておきました。

少し行儀が悪い写真ですが、子どもたちだから大目に見てくださいね。
この管理棟から、要害方面(本丸方面)と、御主殿方面に道が分かれます。
キツいことは先に消化しておきたいので、まずは山頂の本丸を目指します!いざ山登りスタート!

いきなり険しい急峻な山道

ここから山頂まで800メートル。看板には「頂上まで約40分」と書かれています。
写真でもわかる通り、子どもたちにはやる気がみなぎっています。

上のイメージ図で言うと、右下の根小屋地区というところから登っていくイメージです。
実際の小田原征伐の戦いでは、この辺りにあった近藤曲輪と山下曲輪を、豊臣側にまわった大道寺政繁が撃破し、前田利家隊が登っていったというのが定説。

開始5分、すでに子どもたちに遅れをとる私。もうふくらはぎがパンパンです。
これをあと35分続けるなんて、城巡りも楽じゃ無いですね。。。
心配していた末っ子も、こちらの不安をよそにスイスイ登っていきます。

前田利家隊は激しい銃撃戦の末に金子曲輪を撃破し、山頂の本丸を目指しました。
つうか本当にこんな急峻な山道を甲冑着て登るんですね。戦国時代にタイムスリップしても、足軽だけにはなりたくない。

道中には、けっこう危ない場所もあります。
道幅に余裕はあるものの、滑落したら大変なことになるので、子どもと一緒に登るときは注意が必要ですね。

30分ほど登り八王子神社が近づいてきたところで、左側が急に開けるところがあり、そこからの眺望がものすごくキレイ!高尾の街が一望できます。
思わず写真をとりましたが、この写真の子どもたちの奥側はかなり危険で、高所恐怖症の僕はけっこうドキドキものでした。

さあ、目指す本丸はもう少し!

八王子神社と本丸

八王子神社

牛頭天王(ごずてんのう)という日本の神様の8人の王子が現れたという言い伝えから、この地方を八王子城と呼ぶようになり、それをお城の守護として祀っているのがこの八王子神社です。
そんなことよりも、山道を登ってからほぼ初めて目にする建造物なので、嬉しさでいっぱいです。

一応手を合わせてから、写真撮影。
この八王子神社に向かって、右手には小宮曲輪があります。
八王子城の攻防では、搦め手(城の裏側)のルートを突き止めた上杉景勝隊が、この小宮曲輪を落としたことが決定打となって、八王子城は落城したと言われています。

やっぱりこんなに要害堅固な城でも、圧倒的な兵力で攻められたら落ちてしまいますよね。
なんせ八王子城攻防の際は、城主の北条氏照をはじめ、ほとんどが小田原城に詰めてしまっていて、相当な戦力差があったはずです。まあ北条側にもいろんな思惑や作戦があったのでしょうが、この八王子城がガチの戦力で応戦する姿も見て見たかったです。

八王子神社に向かって左手には、松木曲輪。
前田利家隊に撃破されたと言われています。

ここから少し登ったところに頂上の本丸があるのですが、四方に木が生えていて眺望は得られないので、この松木曲輪の方が視界がひらけているぶん、頂上っぽい雰囲気がします。

やっと本丸じゃ!!

そしてついに頂上の本丸に到着!
時計を見たら本当に40分でした。
登山道のところどころに設置してあるベンチで数回休みながら、子どもたちもなんなく登頂。最初は心配していましたが、全然問題なく登れますね!

頂上で小休憩したら、20分ほどかけて下山。
道中すれ違う人たちと挨拶を交わしたり、子どもたちが「ヤッホー!」と言ったら、下の方を歩いている違うご家庭の子が「ヤッホー!」と返してくれたり、温かい気持ちになれました。

さて本丸は拝んできたわけですが、これだけでは八王子城探訪は終わりません!
管理棟に戻ったあとは、御主殿方面に足を伸ばします。

御主殿方面も見応えあり!

管理棟から本丸方面とは反対の方に足を進めると、御主殿に続く古道に出ます。
古道から御主殿には、当時を再現した曳橋が新たに作られています。

曳橋を渡ってジグザグの石造りの虎口を抜けると、御主殿の入り口となる冠木門があります。
末っ子のテンション未だ落ちず!

御主殿にあった庭園
の跡地。
さっきの険しい要害がある一方で、このような優雅な庭園暮らしも行われていたのですね。

御主殿跡にて。
君たち何やってんの。
これ僕がさせたわけじゃ無いんですよ。他の場所の写真を撮っていて、気がついたら三人ともこの姿勢でビクともしないのです。なんだよその謎の団結力。

八王子城、最後の締めは御主殿の滝。
八王子城落城の際に、北条氏照の妻や侍女などが身を投げて、以来川の水が真っ赤に染まったと言われる場所。

なんでも八王子城は心霊スポットとして有名だそうですね。
僕は心霊スポットもパワースポットも、オカルトの類は一切気にしないので、滝の水量が思いのほか少ないという点しか印象がありませんでした。
歴史に興味を持ち始めた長男は、立て札に書いてある言い伝えを読んでいましたが、そのあと妹たちと一緒になって石を投げ入れていました。バチが当たって取り憑かれるかもしれません(笑)

人それぞれなのでなんとも言えませんが、
ネガティブな噂で来訪客が少なくなって、史跡としての八王子城の魅力が薄れてしまうのは残念だなと感じました。

鉢形城、八王子城、山中城と、支城を次々と落とされた北条家は、ほどなくして降伏し小田原城を明け渡します。
さぞかし無念だったことでしょう。城主の北条氏照も切腹へと追い込まれました。

凄惨な記憶が宿る山城ですが、小田原北条家の築城技術が遺憾なく発揮された、とても見応えのある城です。
ここを訪れたからには、やっぱり本丸まで登ってもらいたいですね。子どもたちが頂上まで登るには、ちょうどいい高さの山だと思います!
じっくり回るには3時間は確保する必要があります。動きやすい服装と運動靴で、是非チャレンジしてください!

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