深海魚を見る!知る!そして食べる!子どもと行く沼津港深海水族館レポート!

まだまだそのほとんどが解明されていない深海の世界には、不思議な生き物がたくさん!日本一の水深を誇る駿河湾にある『沼津港深海魚水族館』まで、ロマンがつまった深海生物たちに会いに行ってきました!

深海魚を求めて静岡県沼津へ!

最近毎週かかさず見ている番組のひとつに、TBS系列の『クレイジージャーニー』があります。
ある分野について、文字通りクレイジーな情熱を傾ける人たちを特集するおもしろ番組なのですが、その番組で深海魚の専門家の石垣幸二(いしがきこうじ)さんという方を知ることになり、このたび夏休みを利用して、その石垣さんが館長を務める『沼津港深海水族館」に行ってきました!

沼津駅に到着!子どもたちテンション高め!
車で行くことも検討したのですが、夏休み時期の週末の交通渋滞を考えると、多少面倒でも電車がベストと判断。
沼津駅からはバスで10分〜15分で、港エリアにアクセスできます。

メインエントランスっぽいところに到着。
奥にすぐ水族館が見えますね!

この時点で朝の10時半。
水族館の鑑賞が終わったら、港をぐるっと回って、ランチで美味しい海鮮を味わおうという段取りです!

が、しかし!!

甘かった…
かなりの行列を見て、一気に萎える私。
この列が水族館の建物を囲むように続いています。
つい先日、お盆の三連休にディズニーランドで味わった地獄の記憶が蘇ってきます。

行列の最後尾にいるスタッフの方に聞いて見ると、入場まで20分待ちとのこと。
けっこう並んでるように見えたけど、20分で済むのかと一安心。
ついでに、完全に私の意向で、子どもたちをダシにしてお姉さんと記念撮影しました。快く応じてくれてありがとう!

沼津港深海水族館の入館料ですが、

大人:1,600円
子供:800円
幼児:400円

という基本設定に加え、65歳以上の100円割引、20名以上の団体割引が設定されていました。

その後待つこと数分、きっかり20分で入館できました!

あとで書くことと関連してきますが、この水族館の特徴として、順路が決まっていないということが挙げられます。1Fはスルーして、いきなり2Fにあがってシーラカンスミュージアムから鑑賞することもできるんですね。
人気の施設だけあって、館内も人で溢れていましたが、スタッフさんのオペレーションもしっかりしていて、鑑賞に不便を感じることはありませんでした。

私たち家族は、初めての来館だったので、目の前にあるものから鑑賞していくことにしましたよ。

そもそも深海とは?

「深海ってなに?」

と聞かれて、深海の明確な定義を答えられる人は何人ぐらいいるでしょうか。
深い海ってことはわかるけど…って人がほとんどかと思います。
僕なんかは真っ先に、Mr.childrenの同名アルバムが浮かんでしまう、中年男性世代。

深海とは、水深200メートルを超える海を指し、地球の海の80%が深海にあたると言われています。つまり水深200メートルより深い場所に生息している生物を、深海魚と呼んでいるのですね。

比べてみよう浅い海、深い海

最初のコーナーは「浅い海」と「深い海」の比較水槽。
似たような生物を、浅い海と深海で並べて、その違いがわかりやすいようにレイアウトされています。
深海魚というと、グロテスクで奇抜なルックスを思い浮かべがちですが、浅い海の生物とあまり変わらないものもあり、中にはポピュラーな食材として食卓に並ぶ魚たちも多いようです。

浅い海の水槽と深海の水槽を並べることで、自然と深海魚に興味がわくレイアウト。
いきなり沼津深海水族館のプレゼン能力を見せつけられます。

アカザエビ
別名、手長エビ。和食はもちろんフレンチやイタリアンでは、かなりの高級食材とされています。
純粋に「美味しそう…」と思いました。

どこかの水槽にいたケンナシコブシガニというカニ。
見た瞬間「キン消し?」と思うぐらいの肌色単色マットな質感。
ネットで検索してみたら、他の写真は別の色をしていたので、これは幼体なのかな。

イズカサゴ
オニカサゴの名前で釣り人から愛されていて、とても美味しい深海に住むカサゴ。
特に魚に詳しくない僕でも食べたことがあるぐらい、ポピュラーな魚。これも深海の住人なのか。

ドフラインイソギンチャク
ドフライン博士が採集したからドフラインイソギンチャク。
イソギンチャクをバックにした、カニのドヤ顏がなんだか可愛い。

奥の方に写ってるベニカワムキっていう深海魚がメインの水槽だったのに、なぜか手前のカニが主役に。
ここまでの写真、カニ率高し!
ちなみに奥で泳いでるベニカワムキは、水圧の影響を受けやすく、生きた状態で水揚げされることが極めて少ない、貴重な深海魚だそうです

ヌタウナギ
韓国旅行にいったときに、これとコチュジャンを和えたものを食べたことがあります。味は全く覚えてませんが。
水揚げしたときに他の魚もドロドロの粘液まみれにしちゃうから、漁師からは激しく嫌われてるみたい(笑)

序盤から見応えのあるエリアを抜け、次は「駿河湾の深海魚」エリアへ進みます!

駿河湾という日本が誇る深海

駿河湾は日本一深い湾!

日本一の富士山がある静岡県には、駿河湾という日本一深い湾があります。
しかも3位の富山湾(900m)、2位の相模湾(1,500m)を大差で引き離す水深2,500m!ブッチギリです。
この豊潤な海には多くの深海魚が生息し、世界中の研究者やメディアも、足繁く通っているとのこと。
駿河湾に隣接しているからこそ、深海水族館が成立しているといっても過言ではないんですね。

しかし2.5kmの深さか…恐ろしさすら感じますね。
普段海の深さなんてあまり気にしませんが、こうやって図解にされると、地球のスケールの大きさを感じます。

なにやら隣のエリアで子どもたちが「でっけええええええ!」と声をあげるので、行ってみると、

世界最大のカニ、タカアシガニが、脚をひろげながら存在をアピールしてました。
アンガールズの田中さんがネタで真似するじゃないですか。マジでそれそっくりでした。まあカニのモノマネをやってるんで、そりゃそうだろって話なんですが。

カニでかい。
ちなみにこの水槽は、駿河湾の水深300mほどを再現したものだそうです。

ただ深海魚を見せるだけではなく、しっかり深海魚の生態を説明 してくれるのが、この水族館の良いところ。
加えられる水圧に対応するために、ある生物は体を硬くし、ある生物は体をほぼ水分にする。
生物の対応力って本当にすごいです。

・光が少ない
・酸素が少ない
・水圧が強い

このように過酷な環境で生きる深海魚は、己の体を適応させながら生き延びているのですね。

サケビクニン の後ろ姿。
このサケビクニンも、水圧に対応するため、大きい骨格とウロコを全部無くし、ほぼ水分のブヨブヨボディで深海を生きています。なんだか妖艶なフォルムです。

ぶよぶよボディーPart2、ボウズカジカ。
2分ほど目を離さず眺めていましたが、ビクともしなかったです。

クレイジージャーニーでも石垣さんが捕獲して喜んでいた、ダーリアイソギンチャク
ダリアの花に似ていることからその名前がついたようです。

ひととおり1Fの展示を見ること、40分。
だいぶじっくり観察しました。
2Fのシーラカンスミュージアムに移動しようとしたら、末っ子の姿が見当たらなかったので、探してみると、

疲れてベンチに休んでました。
さすがに幼稚園児に40分はきつかったかな(笑)

でもまだまだ水族館鑑賞は折り返し地点。シーラカンスが展示されている2Fに進みます。

こだわりのシーラカンス展示

様々なバリエーションのシーラカンスがいます

2Fにあがると、シーラカンスのおじさんキャラクターが我々を迎えてくれました。
このシーラカンスおじさんがゴニョゴニョしゃべってたので、記念撮影をしようカメラを構えたタイミングで、目を閉じて寝ちゃった(笑)
ディズニーランドのスプラッシュマウンテンにいる、フクロウおじさんいるじゃないですか。あれ思い出しました。

最初に出会えるのは、シーラカンスの剥製。
ディスプレイのクオリティが高い!

シーラカンスが出現したのは、恐竜がいたジュラ紀よりもさらに前の『デボン紀』という時代だそうです。
時間にして3億5000万年前!もはや想像すらできない!

こちらはさらに貴重なシーラカンスの冷凍保存
ライトアップがすごい!
死んでしまった後とはいえ、シーラカンス史上、もっとも派手に照らされた個体なのは間違い無いでしょう。
冷凍保存だけあって、硬い鱗や質感や、かっこいいフォルムが、リアルに伝わってきます。

シーラカンスには背骨が無く、かわりに一本の管のようなものが頭から尾ビレまで通っています。この管は、油のような流動体で満たされていて、それがシーラカンスの体のバランスを取っていると思われます。
シーラカンスという名前は、ギリシャ語で「空っぽの骨」という意味なんですって。なんか詩的な名前。

別エリアに貼ってあった、スタッフさんが描かれたと思われる漫画。
シーラカンスが長い間生き延びたのは、食用として適していなかった点もあるようです。
食べた人の感想が

「歯ブラシを食べてる感じ」

だって。
すげえ表現だな、歯ブラシって(笑)

深海魚の生態や水族館の試みがわかる展示エリア

2Fにはシーラカンス以外にも、多くの深海魚が展示されています。
1Fの直感的な展示に比べて、深海生物の生態について、また水族館の試みなどを詳しく紹介しているエリアが多いです。
感心したのは、それぞれのポップがかなり作り込まれていて、見応えがあったこと。
難解な言葉を用いず、工作品や絵を用いて、子どもたちが親しみやすい工夫がされていましたよ。

5歳の末っ子はまだ休憩中(笑)

上の子2人は、手書きで作られたポップや、黒板のイラストにも興味しんしん。
学生たちの研究発表やレポートの書き方の参考にもなりますよね。

ちなみに何を隠そう、
この沼津港深海水族館訪問の一番の目的は、4年生の長男の自由研究のレポート作成ためなのです。
クレイジージャーニーの石垣さんが登場する放送回を見て、深海生物に興味を持った息子に、どうしてもこの水族館に行きたいと頼まれたので、お父さん、頑張ってお父さんしました。

飼育員の今後の課題。
いいですね。
こういう現場の人たち、裏方の人たちの思いを知れるのは、とても大切だと思うんですよね。
彼らが一貫して我々に伝えることは、

「自分たちも試行錯誤中」

ということです。
まだその多くが謎につつまれている深海世界を、多くの人に伝えるために、彼らも日々研究中。
深海生物がどんな餌を食べるのかという点をみても、手探りで試しながら、彼らなりのノウハウを蓄積していってるんですね。この水族館を通じて、その過程を我々が一緒に共有できていると言えます。
研究が実を結び、彼らの目指す深海生物の繁殖、長期飼育が安定することを願っています!

最後に見たのは、驚異的な生命力を誇るダイオウグソクムシ
こちらも人気の深海生物のようで、水槽の前には多くの人がいました。

この記事の冒頭にも書いたんですが、
この水族館は順路がなく、フリーレイアウトなんですね。どこからでも見始められる。
僕が考えた理由として、深海生物の入れ替わりがすごいという点です。

漁の期間が9月〜5月までと定められているうえに、飼育が難しい深海生物。
いま展示されている、深海生物がずっといるとは限らないです。
反対に、明日世界初の深海生物がデビューする可能性もある。
なので来訪したお客さんに、水族館側が考えた順路ではなく、自分が好きな生物を好きなだけ見てもらおうというコンセプトなのでは、と感じました。

イルカやアシカがショーをする水族館とは違い、とてもコンパクトな建物です。
しかし、深海という馴染みのうすい世界を、多くの人に届けたいという、想いのつまった施設だなと思いました。

行くたびに変化する水族館。
行くたびに発見がある水族館。

いいじゃないですか!
もっともっと多くの人に、驚きと喜びを与えて欲しいと思います。

90分ほどで水族館鑑賞を終えて、さあ待ちに待った昼食です!

深海魚グルメを食す

深海魚グルメを求めて!

深海水族館がある、沼津港の『港八十三番地』は、素敵なお土産屋さんや、美味しい飲食店が集まる場所でもあります。
特にほとんどの店で深海魚を使ったメニューがあり、興味をそそられまくりなのです!

目を離した隙に、子どもたちが海産物屋さんの試食炉端焼きを、勝手に食べ始めるの図。
このように賑やかなお店が軒を連ねています。

僕は深海魚の浜焼きが食べられる店、もしくは深海魚の刺身が食べられる店に入りたかったのですが、下の子ども二人がどうしても「魚は食べたくない!」の一点張り。
ここで魚食べなくて何食べるんだよ…って感じなんですが、これも家族お出かけのあるあるです。
結局子どもの希望を優先して沼津バーガーに入りました。

少しでも深海魚を味わいたかったので、「深海魚バーガー」「サメバーガー」を注文。
食べて見た感想ですが、マックのフィレオフィッシュって感じです!(笑)

深海魚バーガーを食べた長男の一言。

「不味くもなく美味くもない」

言い得て妙な表現です!
インパクトがあるメニュー名だけに、どちらかに振り切ってもらいたかったのでしょう。

写真にも写っているのでわかる方はわかると思いますが、ラブライブというアニメに登場しているお店だそうで、店内そのアニメ関連のチラシやポスター、グッズが所狭しと置かれています。
ちらほら聖地巡礼しているお客さんも見受けられました。

このあと港八十三番地をぐるっと1時間ぐらいかけてまわり、お土産をかったり、つまみ食いしたりしながら、家族で楽しく過ごしました。水族館以外にもすぐ近くに楽しめるスポットがあるってことは、おすすめポイントですね。
午前中は水族館、午後は港のグルメ巡り。
これだけで1日丸っと楽しめるでしょう。

深海魚水族館の人気は衰え知らずなので、まだまだ休日は混雑する日が続くと思いますが、しっかりプランを立てて、有意義な家族イベントにしてくださいね!

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